Week25 : Absence of new onions
2023-06-26 23:13 (Last updated: 2024-11-19 00:08)
4994 Words // 10 minutes
頭頂部の捻転毛を抜くでもなく伸ばして弄ぶ癖がおれにはある。
捻転毛というのは、髪のちぢれ毛についてなんとなく雑にウェブで調べてみたら、大きくウェーブした波状毛や細かくチリチリした縮毛と区別してコイル状にうねったタイプのちぢれ毛の事を指すという情報があって、自分の頭に生えてるものの特徴と照らし合わせれば、どうもそれっぽいのでそう書いてみたのだが、本当に医学的にそう区別されているようなものなのかはよく知らない。
とにかく陰毛みたいな感じで、髪の太さが均一でないというか、断面の真円率が低いせいでねじれており、根元から指で伸ばそうとすると扁平してねじれた繊維のそのポコポコした感触が気になりつい触り続けてしまう。
2023年6月19日から25日までの記録です。
しごと
今週から動画素材がスキャンされて仕上げ作業じゃ~。
と思っていたのだけど「まだ直すからまだ駄目」というお達しが下ったり、他にもアクシデントが重なって作業には入れず。とりあえずいつ上がってくるかわからないそれを待ちながら、背景に使いそうな素材のバリエーションをひたすらレンダリングし続けるという、歓迎してないタイプのゆったりした時間を図らずも過ごした。
当初の予定だったら今月いっぱいで納品だったんですが…と思うとだいぶぞっとしてしまうが、まあ言っても仕方無いというか、それでも出てくるものを見ると「…なんも言えねえ」となってしまうのであきらめている。
とは言え、とりあえずで一度提出しないといけないものはあり、それすら終わるのかしら…とまあまあ不安ではある。
温熱性じんましん
去年から発症した、入浴や運動で体温を上げると四肢にじんましんがでるやつ。去年限定のものだったらいいなと思ったのに、どうやら今年も発症する模様。
去年から発症といっても、それ以前から入浴中に身体が痒くなるような事は結構あって、ただ皮膚の異変に気づいていなかっただけなのかも知れないけど、気づいてしまった以上は避けたくなってしまう。
だもんで、とにかく夏の間は湯船に浸からずぬるめのシャワーで汗を流す生活になりそう。
先月その事を理容室のひとに、話の流れでややイベントっぽく「大変なんすよ」的な感じで話したところ、「じんましんなんて私は年中ずっとそうですよ」と返され、この程度で不幸ぶってはいけないと思った。
ジェンダーギャップレポート2023
東アジア・太平洋地域では、パリティに向けた進捗が10年以上停滞しており、前回から1.6%の減少を記録しています。19カ国中11カ国が前回よりスコアを上げた一方、この地域では8カ国がパリティの低下を記録しています。ニュージーランド、フィリピン、オーストラリアはパリティが最も高く、またオーストラリアとニュージーランドは、この地域で最も「経済」分野で改善が見られました。
日本のジェンダーのパリティは、64.7%(2022年は65%)となり、146か国のうち125位(2022年は116位)。「政治への参加」におけるパリティ指数は5.7%で、これは世界で最も低いレベルです(138位)。国会議員の10%と閣僚の8.3%が女性である一方、女性の国家元首は誕生していません。「教育」と「医療へのアクセス」の両サブインデックスでは、ほぼ完全なパリティが実現しています。推定所得のパリティ指数は1.1%改善しました。
(https://jp.weforum.org/press/2023/06/jenda-gyappu-repo-to-2023-surujenda-made131/)
自国のランキングの周辺見ると、ああここってアフリカとか中東とかイスラム教国家だったんだね〜っていう。
ただ、この指数の割り出し方とか各スコアの重みの付け方はあくまでも先進国の産業構造が基準のものであり、雇用経済の発達していない自営(家)経済が中心で、必然的に女性労働参加率の高くなるアフリカの国などは、実態よりも高く評価されてしまいがちであるとか、いろいろおかしな点もあるらしく、話半分程度に読む必要はあるっぽいです。
それはそれとして、現実に日本に男女格差はある。その格差の是正は別に経済のためのものではないし、経済成長してる国が軒並み格差が小さいというわけでもないんだけど、これまでロクに取り組まないままただ沈み続けてるだけなんだから、この先人口もどんどん先細って行く中で、女性の参加率が上がることは、政治だって経済にだって多少なりとも良い影響あるんじゃないのと思うというか、少なくとも社会の停滞感は変わるんじゃないのか。
家父長制って結局既得権益の話だろうし。それを持ってる側から自発的に捨てるのは難しいとは思うとは言え、少しでも直した方がよいという意識があるのなら、クオータ制でも比例でのジッパー制でも導入して、半強制的に変えてしまえばいいのにと思う。小選挙区制だとそういうのもやりづらいのかも知れないが。
こういうニュースを見ると、昔そこそこ価値観が近いと勝手に思っていたひと(男)と話していた時に「結局女の社員はああでこうで駄目」みたいな事を話されたのを思い出す。実際その会社に仕事の下手な女性社員がいたのが事実であるとしても、そういうひとを求人で集めて雇ってるのも、仕事できなくてもOK的な振る舞いを産み出してるのも、自分たちが所属し構築してきた環境だろうに。男性中心社会への環境への適応で発生した振る舞いの責任を女の側に全て押し付けるのは流石にフェアじゃなく無いですかというか。
別にその話した相手が日常的に女性を見下していて、格差を断固維持したいと思ってそう言ったわけではないだろうと思っているし、会社の規模によっては採用人事に全然関与できない事もあるはずだから、ただそういう環境にいるからって十把一絡げに悪し様には言ってはいけないけど、変わらなさの根の深さみたいなのは感じてしまう。
自分だって別に平等意識を常に特別高く持ててるというつもりもないし、正しい行動も全然できていないし、無意識に差別的な言動を放ってしまってきた自覚もあるのだけど、それでもただ単に格差は無くした方が良いと感じるのってそんなに特別なことなんだろうか。
思い返せば20代までの成長過程において美術系予備校のクラスに入ったら7~9割女子みたいな環境で、センスでも技術でも太刀打ち出来ないめちゃくちゃ出来る女子達に凹まされ続け、講師から「男はしょぼいね」などと言われる的な経験ってなにげに結構大事だったのかも知れない。
でも多分、そういう経験はみな仕事以外でも実はどこかしらで既にしていて、その現実を見て見ぬふりしたくて、かえって強固に格差を維持しようとしてるだけなんじゃないかというような気もする。てかまあ現実っつっても雑にどういう属性の人間が優れてるかみたいな話じゃなくて、別に出来るやつは性別ジェンダー関係なく出来るというだけでしかないはずなのだけど。
Global Gender Gap Report 2023 | World Economic Forum
ジェンダーギャップ指数をどう受け止めるか|筒井淳也
女性の国会議員、なぜ増えない 野田聖子氏「気にしない人が多い」:朝日新聞デジタル
まず牛を球とします
柞刈湯葉さんの短編集。やっと読めた。まず全体的に文章が読みやすくてやっぱり器用だなという感想が先に立つ。
前に読んだ『人間たちの話』では、科学的なニュアンスのテーマであそんでいたような印象が強かったのに比べて、もう少し寓話的というか星新一のショートショートみたいな空気感だったり、歴史のif的な話の作品がまとめられている感じで、『数を食べる』の感じだとか、九井諒子さんの作品にとても近い気が自分の中でしている。
あと、あとがきにサラッと書かれているこの辺の話も面白かった。
ただ「新タマネギの不在」は少々の論理的矛盾を含んでいる。調べてみると新タマネギとは、通常のタマネギよりも早めに出荷された小振りなタマネギのことであるそうだ。つまり普通のタマネギはその成長過程のある段階で「新タマネギ」だった時期があるのだ。となれば、タマネギが存在する世界には必然的に新タマネギも存在するのである。たまたま私がその名を知らなかっただけで。
SF的な世界観の構築とはまさにこの「作者の知らない新タマネギ」の構築である。 関係性を有する架空概念を作中世界に放り込むことで、作者さえ名前を知らぬ派生的な概念が連鎖的に生成し、ひとりの作家の脳内におさまらない広大な宇宙が構築されていく。その世界にどれだけ深く潜っていけるのかは作者の力量によるところだが、決して作者の知識の範囲が世界の範囲ではなく、リアルタイムで行われる思考実験の結果が世界を拡大させていく。
これは作者だけの役割ではない。読者がその小説を読んでいる間にも、世界はどんどん広がっていく。たとえ私が新タマネギを知らなくても、あなたが新タマネギを知っていれば、その世界にはきっと新タマネギを使った料理が生成されているに違いない、作者の構えたカメラの当たらないところで。
0.5の男
全5話観終わった。沖田修一監督による松田龍平さんが主演のWOWOWのドラマシリーズ。とてもよかった。
話数の少なさもあって思っていたよりシリアスなところまで物語の展開は及ばず、基本的にはほのぼのした調子でエンディングを迎えた。それでも節々に、主人公雅治の引き籠りがひどかった時の家庭内の様子とか、両親の老いやいずれ来るいなくなる日の事とか、今あるほのぼのさの下にある現実を想像させるモチーフは散りばめられていて、自分のいい年して実家暮らしな生活と重ねて見ては、いろいろ考えてしまうところも多い。
特にキーになるモチーフである、母恵子が事あるごとに雅治に向けて書いてきた大量の付箋のメモは、それだけで物語が十分に語られてしまうくらい効いていて、若干チートアイテム感すらある。
また、物語上そこまで背景の描かれない妹の夫健太を演じていた、篠原篤さんが公式サイト内のインタビュー映像で語っていた
「ひとから見たら平々凡々でありふれた優しいパパかもしれないけど、明るくて楽しい奥さんがいてかわいい子ども達がいるっていうのは、彼にとっては奇跡の連続で、だから何でも劇的に捉えがち。それが健汰の滑稽さに繋がるのかなと思った」
という発言は結構このドラマのよさの本質的な話だなと思う。
観終わった後で気づいたことではあるんだけど、篠原さんが橋口亮輔監督の『恋人たち』にも出ているのを頭に置いて上の発言を聞き返すと、あの本当にどんづまりみたいなアツシ役からどこかでつながってるような気がしてしまい、なんだか深みが増してくる。
雅治の甥っ子が通う保育園の保育士として出てくるおれたちの西野さんは、西野さん本人のおかしみの魅力と役柄がだいぶ自然に合致していたと思う。4話の保育園の場面で、雅治の元上司が姪の恵麻に雅治が引き籠ったいきさつを話している時、子供の相手をしつつ要所要所でふと驚いてみせたりする細かい芝居なども印象的で、役柄がという以上に、沖田さんの作風や演出と合っているのでは、という気もする。
あと子役の2人も良かった。白鳥玉季さんと加藤矢紘さん。実際白鳥さんが歌っているかは知らないけど、4話のクラスの合唱シーンでなんでか彼女が独唱している『紅葉』がとてもよく、音源化して欲しい。
そのほか
- Aphex Twin - Blackbox Life Recorder 21f (Official Audio) - YouTube
- ジャネール・モネイのアルバム
- 宇内梨沙さんのFFVIインプレションレビューが上手。
- Rebuild 363 ゲストで来ていたバイリンガルニュースのmamiさんが、子供がAIに過度なリスペクトを持たないように気をつけているって話が新鮮だった。
- ウンビさんのウォーターボム。
- PFL 西川大和はクローズドガードからでも殴れるっていうのに固執するのは、フィジカルで負ける北米の上のレベルではやっぱ悪手だと思う。
- UFC トプリアが自分好みのボクシング展開でエメットを圧倒していて非常にかっこよし。
- プリゴジンとワグネルの反乱は一体なんだったのか。
- WOWOWでやってたので映画版『ちはやふる』3部作を一気見。広瀬すずさんはじめ、若かりし役者陣の物理的なみずみずしさがすごい。水分量。ぎりぎり少年ぽさを含んでいる真剣佑が美しい。
- スト6は相変わらずワールドツアー中。師匠連中よりもキャミィの横でだべってるキャミィスタイルのモブ黒人女性キャラの火力がゴリラ過ぎて全く倒せずに嫌になりかけたけど、欲張らずにちまちましゃがみ大パンをこすりまくったらどうにか倒せて、ストーリーに戻れた状態。