Week38 : How similar they are to you.
2023-09-25 22:57 (Last updated: 2024-11-19 00:08)
2067 Words // 5 minutes
1件ほぼほぼ納品、もう1件もだいたい終わっていて、仕事のタスクがシンプルになりつつある2023年9月18日から24日の記録です。
じんましん
6,7月くらいから出ていた温熱性じんましんがようやくおさまってきて、湯船にゆっくりつかれるようになった。が、ささっとシャワー浴びて出る楽さに慣れてしまってもいる。
どれほど似ているか
韓国のキム・ボヨンさんによるSF短編集。読み終わった。
中盤くらいまでの作品はそんなにハマれない感じもしていたのが、『鍾路のログズギャラリー』表題作の『どれほど似ているか』あたりでガチっとフィールするものがあり読み終えるころにはすっかり楽しめた。
『どれほど似ているか』は宇宙船に搭載されたAIが、他の素の人間である船員たちとのコミュニケーションを通して人間の行動の非論理性をああだこうだと感じながら、船の目的と船内の問題と対峙していく話なんだけど、このAIが人間の義体にインストールされている事で、人が人に向ける差別の視線がどういうメカニズムなのかなどが抉り出されたりするのが面白い。また人間の脳というハードウェアがソフトウェアのAIの思考に影響を及ぼすものがあるのではという空想の部分は、あんまり自分が触れてきたフィクションにはなかった設定だけど、それは結構ありえるんじゃないかと思わされるリアリティがあってこれも楽しかった。
著者のあとがきによれば『火星の人』を読んだ後に興奮して描き進めたらしいのだけど、舞台設定なども含めてなんとなく納得する。
しかし韓国のSFはフィクションの中に織り込まれている現実の社会問題へのリンクが良くも悪くもくっきりし過ぎているような気もする。読み進めながら「ああこれは男女の不平等だとか苛烈な学歴社会についての話なんだな」と気づいていきなり自分の中で話が立体性を帯びるような瞬間は楽しい反面、その時点でだいたいいろいろ想像がついてしまうところもあるというか、個人的な好みからするともう少し覆われていてもよいのではと思ったり。
もしかすると関東大震災の後に起きた朝鮮人虐殺にまつわる話をよく耳にするタイミングだったので、あの時発生したのであろう群集心理だったり、最近考えることの多い女性差別の根深さなどなどを思い起こされる描写があったせいもあるかも知れない。
けれども、それは私に何か過ちがあったということでは全くない。私が「穴」になっただけだ。人間の野蛮さが噴出するような脆弱な穴。単純に、私が人間と同等になったという錯覚。自分達と平等になったという感覚。
今まで差別してきたせいで受け入れられない平等感覚。持っているものを根こそぎ奪われたという錯覚。実際には何も奪われていないにもかかわらず。
かみ合っていない部品が怪物のような音を立てて回る。すえた匂いのする汚れた空気、汚い空気清浄機、閉まらない船外減圧室、一本二本だめになったアンテナ、整備不良、規律の緩み。すべてが前兆だった。
(キム・ボヨン『どれほど似ているか』 p292)
今週のMMA
UFCとRIZIN。
UFCはフィジエフとガムロなんてめちゃくちゃ楽しそうじゃんと思ったら、フィジエフがキックを放った時に軸足を痛めてのドクターストップでなんとも残念な決着に。途中の経過からするとフィジエフがテイクダウンもしっかり防いで距離も制していて優勢に見えただけにもったいなかった。なんとなくフィジエフは5Rまでガソリンが持たないイメージがあるので、そこまで行った後にガムロのグラウンドに引きずり込んでの展開とかも見たかったのに。ダメージの具合が分からないけどまた組んで欲しい。
RIZINはリング形式の大会は基本PPV買わなくてもいいやの精神だったのだけど、今回は金原がクレベルとやるっていうので購入。ほかの日本人選手みたいに金原があっさり極められることはないだろうとは思っていたものの、想定していた以上に全局面で圧倒していて感動する。常々ボンサイ勢のグラップリング能力はすごいと思っても、結局あれがそのまま通用するのは日本国内の中だけの話で、モダンなMMAではとっくに研究されているものだとも思っていたので、その辺のリアリティが証明されたようであるのも気持ちよかった。
ボンサイに限らず今のRIZNの井の中の蛙感はBellatorとの対抗戦でも分かるものではあるんだけど、あそこまで行くとお祭り感だったり「まあレベル差はあるよね」的な開き直りとかがあってうやむや現実から目を背けがちな空気も感じるので、もっと地味に「そんなんじゃ全然だめだよ」と示してくれる存在がまだ現役でいてくれてよかったな…としみじみ。
青木が実力通りのアップセットと書いていたけど、RIZINの状況を的確に表した表現だなと思う。
また横山と摩嶋の試合についても似た事を思ったりなど。
そのほか
- Mリーグ開幕。中田さんがんばれ体制。
- Starfieldのメインをモリモリ進めてる。
- AC6もちまちま進めてる。
- SDXLやっぱすごい。
- なんかささっと絵も描きたい。
- 新居における本棚について悩み中。