2024/6/3~9。自転車で鎌倉行ってみたりしました。

自走で鎌倉へ

せっかくギア―ドの自転車も組んだわけだし、今のところ気候もまだ暑すぎないし、時間もあるし、ということでえっちらおっちら鎌倉まで走り、雪ノ下にある久仁生さん大嶋さん夫婦の家に泊めてもらって翌日また自転車で帰るというアクティビティを実行した。

計画段階で走行距離にして50km強で行けちゃうというのを知った時は思ってたよりも遠くないなと思ったものの、実際走ってみると思ってたよりはなかなか遠く、ひとりで行くにはそれなりの大変さで流石に楽しいばっかりという感じでもなかったのが正直な感想。ただ自分のこれまでのライフスタイルからすればだいぶ非日常的な距離というものを走り切ってみると、自転車で行ける距離の感覚もシフトして、20kmくらいまではさほど無理もなく日常的に足を延ばせる範囲なんだなと感じられるようになったのはよかったかなと思う。

以下、ざっくりした行程の記録。写真なし。

1日目の昼過ぎに自宅を出発し、第一京浜をとにかくぐんぐん下る。天気は晴れ。風も全く無くはないけど負荷が増すほどでもない状態。

自分が今まで足を延ばしたことのなかった品川から多摩川までは、交通量が少ないわりに小まめに信号で止められるからか、地図で見ているよりも長く感じる。風景的には馴染みのある江東区あたりの景色をぬべっと横に押し広げたような雰囲気がだいぶのどかで、六郷橋を渡って多摩川を越える時は風もなく気持ちよい。
そこから更に下って神奈川に入ると、東神奈川辺りから横浜まではすっかり都会っぽい街並みに。こっちは多摩川沿いの風景から一転、港区とかの景色をこれまた横に押し広げたような感じがする。海側に空が抜けているせいか。ちなみに品川を過ぎてからこの辺りまではド平日の昼間という事もあってか、とにかく車も少なくて走りやすかった。

程なくしてみなとみらいのあたりを通過し、出発してから約2時間でハマスタのある関内へ到着。全体の距離の中では2/5くらいという半端な位置だったのだけど、ここから進路が鎌倉街道に変わる節目ではあるし、鎌倉に行くまでの間にふらっと入る店を探すのもめんどくさそうなので、この辺りで30分くらい休憩することに。駅前の駐輪場に自転車を置いて、ハマスタ近くの小島屋という喫茶店でアイスのウインナーコーヒーを飲んで涼んだ。銅のグラスでちょっとうれしい。

16時前に関内を再び出発し今度は鎌倉街道を下っていく。

鎌倉街道は道路も広いのだけど時間帯のせいなのかバスが多い。バス停で停車したバスを追い抜いては走り出した同じバスに抜かれというのを繰り返すのが、申し訳ないやらなんやらで少しストレス。待てばいいのかも知れないけどそれはそれでっていう。また、横浜と鎌倉のちょうど中間あたりになると、いつ間にか緩やかな勾配の坂を長いこと登っていて、無意識に脚が削られているのに気が付かされるように。そこで道路案内に書かれた地名などを確認すると「港南台」とか「本郷台」とかとにかく「台」のつく地名が続いていて「なるほど…」となるなど。

更に下って鎌倉市内に入ると、上りは無くなるのだが車線が減って道幅まで狭まってくる。かといって歩道らしい歩道もないという自転車の存在を完全に想定してないタイプの道で、疲れを感じ始めてきたのも重なってちょっと走りづらかった。結果的に側溝の部分を走らされる時間が多くなるのだけど、アスファルトとの境に微妙な段差があるのが本当にだるい。っていうかうっかりするとタイヤが持ってかれて転んじゃうやつなので本当に危ない。同じ進行方向に走る車が少ないのだけが救いだった。
基本的に緩めの下りがベースなのは、それ自体がつらいという事は無いものの「明日これを登るのか…」みたいな帰路の負荷を想像してしまうと、目的地が近づいている解放感がかき消されたりもしてもりもり削られていく。

そんなこんなで鶴岡八幡宮の前を通過する頃には、道路環境から来る緊張感も手伝って完全にヒーヒー言うような状態になり、ゴールである加藤ハウスの目前にある走行不可能な坂をどうにか押して登り切って無事完走。お疲れさまでした自分。

到着すると、宿泊プランが向こうで勝手にセッティングされていたらしく、大嶋さんが犬のお散歩がてら海の方まで車で行くので一緒に行って温泉浸かってこいやとのお達し。正直休みたかったところではあったのだけどお言葉に甘えて稲村ケ崎へ。

ちなみに温浴施設に来るのはコロナだったりサウナブームだったりのせいで脚が遠のいていたのもあったのだけど、ここ数年は夏場に体温が上がると蕁麻疹が出るという体調的な問題もあってだいぶ久しぶり。温まりすぎなければ平気かなという事で、途中外気浴をして休んだり水風呂にも入りながらこわごわサウナも2セットくらい浴びたものの特に問題なく、気分良く疲れがとれてよかった。

温泉を出て家まで戻る途中、いい加減車の運転にも慣れたという大嶋さんと自転車の運転マナーについてあれこれ軽く議論する。結局のところこの話は道路が悪いというところに落ち着いてしまうので不毛なんだけど、自動車側の意見と自転車側の意見を交換するのは大事な気がする。

家に戻ってから、ご飯を頂きつつお酒も飲みつつあれこれ喋ったのだけど、疲れと温泉効果もあってめちゃめちゃ眠く、どんちゃん騒ぎをする感じでもなく1時過ぎには就寝した。

次の日。8時頃に起床して、朝ご飯を頂いてから3人でしっぽりテレビの前で落ち着く。完全に休日のようなムードなんだけど、冷静に考えてみればこの日はまだ火曜。「お二人とも今日はお休みなんですか?」などと自分のことを棚に上げて意地悪に尋ねてみると、久仁生さんは展示用の仕事があるらしく「いやいやいや」という感じで自室へ行ってしまい、大嶋さんも大嶋さんで「今日は打合せの予定もないから」とか言いながらも庭仕事だけしとこうかとそれなりに忙しそうな雰囲気に。
まあしかしそうは言っても、ゆっくりしていて羨ましい生活というかなんというか、常にこういう状態である訳ではないのも知っているけど、環境だとか働き方だとか、今回みたいな平日の訪問でもあんまり嫌な顔せずに迎え入れてくれる生活をしている人が身近にいるのは良いことだなと思った。

昼、庭仕事が落ち着いた大嶋さんとコーヒーを飲みつついろいろ話す。近所の犬友達のこと(犬をきっかけに知り合ったのに、少し踏み込んだら仕事が近くて醒めたとか)、同じく鎌倉に住んでいるO君のパートナーの人が最近関わってしまったというひどい仕事の話、りうさんがドはまりしているタイのアイドルのスキャンダルとそれに対するりうさんの反応についての話、ユージン君の話など。

あんまり遅くなるのもなんだなという感じで14時前に出発。藤沢まで行って境川のサイクリングロードを使うルートとか金沢八景の方を回っていくルートも少し過ってはいたのだけど、やっぱりまた知らない道を行くよりは逆方向でも昨日走った道を通る方がよかろうと思い直して、往路をそのまま引き返す。

昨日心配していた北鎌倉周辺の登り坂は、まだ心身ともにフレッシュな走り始めのタイミングだったのもあり、いざ麓から対峙してみれば心配していたほどハードなものでもなく、きついはきついのだけどめちゃめちゃ長いわけでもないし、杞憂のまま通過することが出来て、後は一気に気楽な感じに。

帰りも関内で止まって1時間くらい休憩。RAMAIという何店舗かあるらしいスープカレー屋でスープカレーを食べ、行きにも立ち寄った小島屋でホットコーヒーを飲んだ。

あとは大体同じ感じではあったのだが、品川あたりまでくると単純に疲労も出てくるし、会社勤めの人たちが帰宅しだす時間帯ということで車道を走る自転車も増えたりなんだりっていう状況からくる軽いストレスもあったりして、家に着いた19時ごろにはなんだかんだでそれなりに疲弊したのだった。

またすぐやるかと言うと当分はいいかな…という感じなのだけど、感覚はわかったのでそれを完全に忘れちゃう前に行きたいような気もする。

今週の読書

  • 『結婚とわたし』
  • 『本屋とことば』
  • 『スペース金融道』

上のふたつは最後まで読み終わった本。

『結婚とわたし』は、anan連載の山内マリ子さんの同棲と結婚生活にまつわるエッセイがまとめられていた単行本の改訂文庫版みたいな本で、大雑把にまとめてしまうと、無条件で女が負わされがちな家事の負担っておかしくないですかというフェミニズム的な主張がわかりやすく軽いノリで記されている。かといってパートナーの男性との殺伐としたバトルが(ないわけではないけど)刻まれているという感じでもなく、基本的にはのろけ話じゃないかというトーンになっていたり、男性側からの反論にスペースが割かれていることや、あるいは文庫になるにあたって今の視点から振り返っての反省なども加筆されているのもあって、極力フェアであろうとする姿勢のようなものが感じられる。そのため男性の自分が読んで一方的に刃物でざくざく刺され続けるというよりは、ヘラヘラ笑いながら頬を引っぱたかれるくらいの感じ。ただ、交際相手の行動を常にジャッジするような視線というものをずっと見せられるので、それをひたすら浴びるのはちょっときつかったかも。

読み終わったので同じ山内マリ子さんの『マリリン・トールド・ミー』と堀静香さんの歌集を買ったりもした。

今週観た映画

  • 『異人たち』

山田太一の小説が原作のイギリス映画。菊川のStrangerで。

いろいろ行き詰っている脚本家の主人公がふとしたきっかけでしばらく離れていた生家を訪れるとそこには今現在の自分と同じ世代の両親(のゴースト?)がおり、彼らとの交流を通してうんたらかんたら…みたいなストーリー。今回映画化されるにあたって、主人公がゲイであるという設定が付け加えられたらしく(原作未読)、マイノリティが抱えさせられる孤独さや生きづらさという側面から、主人公のしんどさが漠然としたものではなく立体的に共感できるようなものになっているのがとても今っぽくてよかった。しかしポール・メスカルは演じていてメンタルに来そうな役ばかりやっているけどあんまり本人の生活に影響とかないんだろうか。

観終わった後映画館の横にあるピザ屋でピザを食べた。

今週遊んだゲーム

  • In Stars And Time

引き続き。

今週のMMA

  • ONE167
  • RIZIN47

ONEは野杁のデビュー戦とケイド・ルオトロのMMAデビュー戦だけチェック。

野杁はシッティチャイ相手にまるで歯が立たないということでも無かったものの、要所要所で手数を出してまとめるシッティチャイのポイントゲームの上手さの間隙がうまく突くことが出来ないまま終わってしまったような印象で、これからどう修正していくのかが気になる。

ケイドはさっさとテイクダウンできれば終わらせられるのだろうけど、この試合ではちゃんとMMAをやるという意識からか、スタンドの打撃での展開を自分から作っていて、且つそれがそれなりに形になっていてやる気を感じた。ぶっちゃけ、今のONEのグラップリングマッチで、ケイドとマイキーが明らかに格下の相手とやって大方の想定通りサブミッションでフィニッシュして50万ドルのボーナスもらってっていう流れは醒めてしまってもはや大して面白くも思えないので、ケイドがMMAやってくれてありがとうございますみたいな気持ち。

RIZINはフェーズが変わったらしく、国内のインディー団体の集合地的な立ち位置から一歩進んで、主に中央アジア周辺のよく知られていない外国人選手がばんばん呼ばれるようになった模様。
その辺のダウトベックだとかシェイドゥラエフみたいな選手は強いは強いのだけど、まだまだ実力が見えてくる前に終わってしまったようなところもあってよく分からないので、中途半端に国内選手のハードル的なマッチメイクをするよりは、Bellatorから引っ張って来れそうな強豪とやるとこがさっさと見たいと思ってしまう。

クレベルとアーチュレッタに関してはなんだかんだでアーチュレッタなら金原と同じような対処は出来るんじゃないかと思っていたら、自分から組みに行った後の処理が少し迂闊だったのか速攻で足を触られてしまい、危ないと思った瞬間にはクレベルがヒールを捩じ切っていてやばかった。モダンなMMAで簡単に下のポジション取っていいことなんてないんだと思いがちだけと、こういうワンダーな瞬間を見てしまうと何も言えない。

堀口とセルジオ・ペティスの試合は、お互い手が出ていない時間の間合いの探り合いみたいな時間も楽しい試合で、フィニッシュこそ無かったけど面白かった。5R見せてくれとしか。

今週読んだ記事

一番上のPOLITICOの記事は、「オーストリアの極右政党自由党(FPÖ)が、ロシア工作員のマルサレクの支援を受けながら、国内情報機関BVTをディープステートの陰謀組織とレッテル貼りし、2018年に同機関の家宅捜索を主導した。この一件でBVTは機能不全に陥り、オーストリアは諜報ネットワークから外された。FPÖ党首キクルが今後の選挙で政権の座に就けば、ロシアの影響力が強まる恐れがある。(Claudeによるまとめ)」って内容らしくやばいじゃんていう話。

一番最後のアンギラが自国のドメイン(.ai)の使用料でめちゃめちゃ儲かってるっていうすごい今っぽい話。

そのほか

  • M-Lineの所属歌手と太陽とシスコムーンの楽曲がサブスク解禁、やっとかっていう